要点
ピアノのコード記号には2つの部分があります。ルート(アルファベット。シャープやフラットがつくこともあります)と、性質(その後ろのすべて — m、7、maj7、sus4、dim)です。ルートは親指をどこに置くかを、性質はほかの指をどれだけ離すかを半音単位で教えてくれます。3、4、7、10 半音という4つの距離を覚えれば、ポップ、ロック、フォークのほとんどのコードを表なしで組み立てられます。それまでは、無料のピアノコード表が読み解きを代わりにやってくれます。ルートと種類を選べば、鍵盤を強調し、音名を示し、半音の間隔を並べ、コードを鳴らします。よく使うコードには C メジャーや G7のように個別のページもあり、すべての転回形が図で示されています。
このガイドの内容
コード記号が教えてくれること
リードシート、歌詞の上にコードが書かれた譜面、ギターのタブ譜サイトでは、こんなものが出てきます。
C G Am F
When the night has come and the land is dark
この4つの文字が伴奏のすべてです。それぞれがコード記号で、どの記号も2つの問いに答えています。
- ルートはどの音か? 大文字のアルファベットに、
#(シャープ、右隣の鍵盤)かb(フラット、左隣の鍵盤)がつきます。Cはド。Bbはシのすぐ左の黒鍵。F#はファのすぐ右の黒鍵です。 - その上にどんなコードを作るか? 文字の後ろに何もなければメジャーの三和音。小文字の
mはマイナー。数字は音を加え(7、9、6)、言葉や略語は音を変えます(sus4、dim、aug、maj7)。
これだけです。記号ごとに「手の形」を覚える必要はありません。性質ごとにひとつのルールがあり、与えられたどのルートからでもそれを当てはめます。C を C–E–G にするルールが、D を D–F#–A にします。だからルート12種類 × コードの種類16 = 192 のコードが並ぶ表も、実際に覚えるのは16個だけなのです。
ほとんどのコードを作る4つの距離
ピアノで半音とは、ある鍵盤からすぐ隣の鍵盤(白でも黒でも)までの距離です。これを数えれば、コードは謎ではなくなります。
- ルートから4半音上 = 長3度。 コードをメジャーの明るい響きにする音です。
- 3半音上 = 短3度。 4を3に置き換えると、同じコードがマイナーの暗い響きになります。
- 7半音上 = 完全5度。 ほぼすべてのコードに含まれる、安定した「枠」です。
- 10半音上 = 短7度。 上に加えると、
7コードの緊張感あるブルージーな響きになります。
つまり:
- メジャー = ルート、+4、+7。C メジャー:C、E、G。
- マイナー = ルート、+3、+7。A マイナー:A、C、E。
- ドミナントセブンス(
7) = ルート、+4、+7、+10。G7:G、B、D、F。 - メジャーセブンス(
maj7) = ルート、+4、+7、+11。Cmaj7:C、E、G、B。 - マイナーセブンス(
m7) = ルート、+3、+7、+10。Am7:A、C、E、G。
コード表はどのコードの下にも、この数字を「ルートからの半音数」として表示します。図を信じるのではなく、自分の数え方を確かめられます。
コード表の使い方
ピアノコード表は無料でアカウント不要、ブラウザーで動くのでインストールも要りません。例の進行の3つ目のコード、Am で手順を見てみましょう。
- コード表を開きます。 ボタンが2列に並んでいます。ルート(C、Db、D、Eb、E、F、F#、G、Ab、A、Bb、B)と、コードの種類(メジャー、m、dim、aug、sus2、sus4、6、m6、7、maj7、m7、m7b5、dim7、9、m9、add9)です。
- ルートを選びます。 A を押します。
- 性質を選びます。 記号は
Amなので m を押します。 - カードを読みます。 Am と表示され、音名が A · C · E と並び、C4(中央のド)から始まる2オクターブの鍵盤でその3つが強調され、ルートには濃い点がつきます。その下に ルートからの半音数:0 – 3 – 7。
- 「Am を鳴らす」を押します。 コードが鳴るので、耳と図を照らし合わせられます。「見た目は合っているのに音が変」というときに役立ちます。

次は4音のコードで同じことをしてみましょう。G、続いて 7 を押します。カードは G7 · G · B · D · F、4つの鍵盤が点灯し、0 – 4 – 7 – 10 になります。ただの G(0 – 4 – 7)と比べれば、7 が何をしているかが正確にわかります。ルートから10半音上に鍵盤が1つ増えるのです。コード表のヒントが残りを教えてくれます。間隔さえ同じなら、どの形も別の音から弾ける — それがコードを読むコツのすべてです。

コードのページと転回形の読み方
コード表はコードを基本形(ルートがいちばん下)で示します。コードが何でできているかがいちばんはっきり見えるからです。でも実際の伴奏は基本形のままのことはまれです。C、G、Am、F をすべて基本形で弾くと、コードが変わるたびに手が鍵盤の上を跳び回ります。ピアニストは転回形でそれを避けます。同じ音を、別の音がいちばん下に来るように積み直すのです。
個別のコードページはそのためにあります。よく使うコードにはどれもページがあります。C メジャー、A マイナー、F メジャー、G7、D マイナー、E マイナーなど、ルート12種類 × 種類10、それぞれ /piano-chords/<ルート>-<種類> にあります。G7 のページには次の内容があります。
- コードそのもの:音名(G · B · D · F)、音程、そしてどう振る舞うかの一言 —「わざと不安定で、4度上へ解決したがる」。
- すべての転回形を個別の図で。 基本形(ベース G)、第1転回形(B · D · F · G、ベース B)、第2転回形(D · F · G · B、ベース D)、第3転回形(F · G · B · D、ベース F)。どの図も押せば鳴ります。
- そのコードを含むキーと、そこでのローマ数字。G7 は C メジャーの V として登場します。
- 実際にそのコードを使うコード進行を、弾けるコードで。
- 横へのリンク:同じルートの別のコード(G、Gm、G6、G9…)と、別のルートの同じ種類のコード(C7、D7、E7…)。

実際に転回形が大切な理由はこうです。C(C–E–G)から G7 へ行くとき、いちばん近い G7 は第2転回形(D–F–G–B)です。手はほとんど動きません。C が半音下がって B に、E が F へ滑り、G はそのまま、D が下に入ります。指が2本、1鍵ずつ動くだけです。このなめらかさが、「弾いている」伴奏と「打ち込んだ」ような伴奏を分けます。
よく使う記号の早見表
カンニングペーパーとして使ってください。各行はどのルートからでも当てはめられるルールで、例は C で組み立ててあるのでコード表で確かめられます。
| 記号 | 名前 | ルートからの半音数 | C の場合 |
|---|---|---|---|
| C | メジャー | 0 – 4 – 7 | C E G |
| Cm | マイナー | 0 – 3 – 7 | C Eb G |
| Cdim | ディミニッシュ | 0 – 3 – 6 | C Eb Gb |
| Caug | オーギュメント | 0 – 4 – 8 | C E G# |
| Csus2 | サスツー | 0 – 2 – 7 | C D G |
| Csus4 | サスフォー | 0 – 5 – 7 | C F G |
| C6 | シックス | 0 – 4 – 7 – 9 | C E G A |
| C7 | ドミナントセブンス | 0 – 4 – 7 – 10 | C E G Bb |
| Cmaj7 | メジャーセブンス | 0 – 4 – 7 – 11 | C E G B |
| Cm7 | マイナーセブンス | 0 – 3 – 7 – 10 | C Eb G Bb |
| Cm7b5 | ハーフディミニッシュ | 0 – 3 – 6 – 10 | C Eb Gb Bb |
| Cdim7 | ディミニッシュセブンス | 0 – 3 – 6 – 9 | C Eb Gb A |
| C9 | ドミナントナインス | 0 – 4 – 7 – 10 – 14 | C E G Bb D |
| Cadd9 | アドナインス | 0 – 4 – 7 – 14 | C E G D |
特につまずきやすい記号が2つあります。
C7とCmaj7。7だけならフラットした7度(Bb)、緊張感のある音です。maj7はナチュラルの7度(B)で、やわらかくジャジーな色合いです。半音しか違わないのに、まったく違って聞こえます。C/Eのような分数コード。 スラッシュの前がコード、後ろがベース音です。C/Eは E をベースにした C メジャー、つまり第1転回形です。転回形がわかれば、分数コードは書き表された転回形にすぎません。
最初の1週間の練習メニュー
1日10分あれば、よく使うコードでコード表に頼らずに済むようになります。
- 1〜2日目:4コードの曲。 C、G、Am、F。それぞれをコード表で探して弾き、右手で4つをループさせながら1コード4拍で数えます。この進行は膨大な数のポップスの下に隠れています。
- 3日目:メジャーからマイナーへ。 C、D、E、F、G、A のメジャーコードを弾き、真ん中の音を1鍵下げてマイナーにします。それぞれコード表で確認します。
- 4日目:セブンス。 G、C、D の上に10半音上の音を加えて、G7、C7、D7 を作ります。次に Cmaj7 を試して、違いを聞きましょう。
- 5日目:転回形。 C メジャーのページを開いて3つのポジションを弾きます。次に、上で説明したいちばん近い形で C → G7 をループさせます。
- 6〜7日目:本物の曲。 好きな曲のコード譜を用意し、まず自分で記号を読み解き、コード表は確認だけに使いましょう。
なぜ C、G、Am、F が一緒に使えるのか — そしてほかにどのコードと入れ替えられるのか — を知りたくなったら、次は五度圏です。五度圏の使い方のガイドがちょうどここから続きを扱い、インタラクティブな五度圏はどのキーの7つのコードも示してくれます。曲が高すぎて歌えないときは、移調ツールがコード譜のすべての記号を上げ下げしてくれます。
よくある間違い
mを「メジャー」と読む。 小文字のm(またはmin)はマイナーです。メジャーは何もつかないかmajで、majが出てくるのは 7 や 9 の前だけです。- 半音ではなく白鍵を数える。 E から F は間に黒鍵のない半音で、B から C も同じです。白でも黒でも、すべての鍵盤を数えましょう。
- D、E、A メジャーの黒鍵を忘れる。 D メジャーは D–F#–A、E メジャーは E–G#–B、A メジャーは A–C#–E。D メジャーが悲しく聞こえたら、D マイナーを弾いています。
- 図の形だけが正しいと思い込む。 コード表は構造が見えるように基本形を示しています。同じ音ならどんな並べ方でも同じコードです。コードのページの転回形がその証拠です。
よくある質問
初心者がピアノのコードを読むいちばん簡単な方法は?
絵ではなくルールを覚えましょう。ルートに 4 と 7 半音を足せばメジャー、3 と 7 ならマイナーです。それからピアノコード表で確かめましょう。音名を示してコードを鳴らしてくれるので、合っているか耳で確認できます。
最初に覚えるべきピアノのコードは?
C、G、Am、F はポップスの大部分をカバーし、どれも中央のド付近で弾きやすいコードです。次に D、Em、A、その後でセブンスの G7、C7、D7 を加えましょう。各コードのページ — たとえば E マイナー — はそのコードが属するキーを示すので、役に立つまとまりで早く覚えられます。
コードの後ろの数字は何を意味しますか?
ルートからスケールの度数で数えた音を加えます。7 はフラットした7度、9 は(7度の上に)9度、6 は6度を加えます。add9 は7度なしで9度を加えます。コード表はそれぞれの正確な半音の間隔を示します。
転回形とは何ですか?
同じ音で、別の音をいちばん下にしたものです。C メジャーの基本形は C–E–G、第1転回形は E–G–C、第2転回形は G–C–E。転回形を使うと手がコードの間をなめらかに移動できます。どのコードのページにも各転回形の図があり、鳴らすこともできます。
C# メジャーはなぜ F ではなく E# と書くのですか?
コードの音は押す鍵盤ではなく、スケールの度数で名前がつくからです。どの C 系コードでも3度は何らかの E なので、それを上げたものは E# になります。ピアノでは F と同じ鍵盤ですが、名前がコードの中での役割を教えてくれます。
コード表を使うのに登録は必要ですか?
いいえ。コード表、120 の個別コードページ、五度圏、移調ツールはすべて無料で、アカウントなしでブラウザーで動きます。
まとめ
ピアノのコードを読むことは、192 の形を暗記することではありません。ルートを見つけ、性質を読み、半音を数えることです。1週間、自分で記号を読み解いてコード表で確かめ、手が跳び回らないよう個別のコードページで転回形を覚え、どのコードが一緒に使えるかを知りたくなったら五度圏へ進みましょう。気に入ったコード進行ができて、フルアレンジとボーカルつきの完成した曲として聴きたくなったら、それを AI 音楽ジェネレーターの歌詞やスタイルに書き込んで、残りを組み立ててもらいましょう。
